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レポート:たいけんモリのまなざし 2018年5月3日 (木) お知らせ,講座・ワークショップ

明るい色彩、単純なかたちを特徴とした画風で、花や虫、鳥など身近ないのちを描いた熊谷守一。

そんな熊谷が関心を寄せた闇の光や色と色との関係を考える体験型のワークショップをゴールデンウィークに開催しています。

<メニュー1>

熊谷初期の作品には、闇の中でわずかな光でどのようにものが見えるかということに関心を寄せ制作した《轢死》《蝋燭》《ランプ》などがあります。ここでは、暗闇の部屋でわずかな光源をてがかりにものを観察し、描いてみることを体験。

暗闇の中、最初は何も見えない状態ですが、目が慣れてくると徐々に部屋の様子が見えてきます。わずかな光でも時間をかければ、よく見えてくることに驚かれる方、「熊谷が見えた」という方、暗闇の雰囲気を味わっていただきました。

目にした暗闇を“描く”ことに躊躇されるものの、多くの方が挑戦。

明るいところで描くことの経験はあっても、暗闇を描くという経験がないので、戸惑いがあったようです。とは言え、みなさんしっかり光を捉え、表現してくれました。

<メニュー2>

熊谷の作品《瓜》と《赤蜻蛉》を使って、色や配置を考える体験。

2作品の瓜や赤トンボを抜き出して、色や配置を変えてみて、熊谷の実際の作品と比べてみようというもの。

マグネットで置き換えが自由にできるので、納得がいくまで何度でもトライできます。

最後に熊谷の作品と比べて、「自分のがいい」と満足そうにしている参加者もいました。

<メニュー3>

熊谷は同じ図柄で色や形、絵の具の塗り方を変え、いくつもの作品をつくっています。その制作手法にちなんだ熊谷の《山椿》《朝のはぢまり》を色紙で色や配置を変えてつくる体験です。

熊谷作品の型紙に合わせて、色紙を切り、台紙に貼り、好みの色に仕上げます。

《朝のはぢまり》では、そろぞれの朝の始まりをイメージして、天気や気分に合わせて色を選んでいました。

壁に様々な色の組み合わせの《山椿》《朝のはぢまり》が広がり、目を楽しませてくれます。

このワークショップも残すところあと2日。4日、5日ともに14時から開催します。

興味を持たれた方は、ぜひ、ご来場ください。

*参加者の作品とメニュー2については、ワークショップ終了後、1階エントランスホールに展示、設置しますので、お楽しみください。

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